白板 B270i
- 特長
- BB270i はB270 の改良版です。B270iの "i" が"改良版"を意味します。改良点は、化学的耐性の向上にあります。
一方、光学的特性および物理的特性はB270と同等です。B270iはB270と同じ白色ガラスで、色目に差異はありません。
B270iの可能な板厚は、0.9 mm から 10mmの範囲です。
光学的特性
単位 | B270 | B270i | |
---|---|---|---|
視感透過率 TvD65 (d=2mm) | % | 91.7 | 91.7 |
屈折率 nD | - | 1.523 | 1.523 |
分散 | - | 58.3 | 57.9 |
日光に対する感光性 | ⊿λc in nm | <2 | <1 |
自己蛍光 | 対比% | 100 | 103 |
<注記>
上表より、B270iはB270とほぼ同等な光学的性質を有しているといえる。
また透過率と屈折率についてはB270と同値を示している。
物理的性質
単位 | B270 | B270i | |
---|---|---|---|
平均線形熱膨張係数 α (20℃, 300℃) | 10-6 K-1 | 9.42 | 9.41 |
ガラス転移温度 Tg | °C | 533 | 535 |
誘電定数 eγ (at 1 MHz) | - | 7.0 | 7.0 |
密度 ρ | g/cm³ | 2.57 | 2.56 |
ヤング率 | kN/mm² | 69.4 | 70.9 |
<注記>
両ガラスの各数値ほぼ同一であるといえる。よって物理的性質に差異は無い。
化学的特性
単位 | B270 | B270i | ||
---|---|---|---|---|
耐水性 DIN ISO 719 |
耐水性クラス | - | HGB3 | HGB3 |
ガラス粒 あたりのアルカリ(Na2O) 当量 | μg/g | 170 | 136 | |
耐酸性 DIN 12116 |
耐酸性クラス | - | S2 | S2 |
6時間経過後の片面重量損失 | mg/dm² | 1.0 | 0.7 | |
耐アルカリ性 DIN ISO 695 |
耐アルカリ性クラス | - | A2 | A1 |
3時間経過後の表面重量損失 | mg/dm² |
140 |
71 |
<注記>
B270i はB270と比べ、より優れた化学的性質を示している。
酸、アルカリに対する表面重量損失においてかなりの改善がなされた。
4M + 1Eに対するリスク分析
4M+1E | B270 | B270i | 比較 | リスク |
---|---|---|---|---|
機械 | タンク2で溶融されている。 | タンク2で溶融される。 | 溶融タンクは同等である。 | 低い |
方法 | アップドロー法でシート成型される。 | アップドロー方式でシート成型される。 | 同等のシート成型方法である。 | 低い |
人 | その生産は教育、認定を受けた生産チームによって行われる。 | その生産は教育、認定を受けた生産チームによって行われる。 | 同じ熱成形グループにより生産される。 | 低い |
材料 | 高純度材料。 | 高純度材料。アルカリと酸の比を修正した。酸化カリウムを減量させると共に、酸化ナトリムを増量。 また酸化亜鉛を減量し酸化カリウムを増量した。 | B270iはB270に対し、優れた化学特性を有する。より高い耐水性。光学特性および物理特性はB270と同等。 | 低い |
環境 | 本ガラス生産拠点はドイツのGrunenplanにあり、環境対応については問題ない。 | 本ガラス生産拠点はドイツのGrunenplanにあり、環境対応については問題ない。 | 同じ生産拠点。 | 低い |
B270iとB270の板厚について
前述の特性および改良点に基づき、B270i およびB270の製品板厚(範囲)を次の通りとしました。
- B270i : 板厚 0.9 mm から 10 mmまで。
- B270 : 板厚 0.8mm から 17mm在庫のみ。
尚、B270iにおいてかなり厚めの板厚(>10 mm)をご要望の際には別途検討させていただきたく存じます。
※板厚サイズの詳細につきましてはB270のページに記載しております。お手数をお掛け致しますがそちらを
御確認下さい。
まとめ
- 両ガラス(B270i, B270)は互いに匹敵しうる特性を有する。 ガラス色は互いに同一である。
- 両ガラスの違いは化学的特性の点のみであり、B270iがバイオ技術関連のアプリケーションに好適である。
テスト目的のサンプルがいつでも利用可能です。ぜひとも御社にてお試しください。